「出かけるたびに吠え続けていないか心配…」
「ご近所に迷惑をかけていないか気が気じゃない」
「帰宅すると、すぐに甘えて落ち着かない」
こんなふうに、愛犬が留守番中に物音へ過剰に反応して吠えているのではないかと不安に思ったことはありませんか?
最近ではペットカメラを導入して「やっぱり吠えていた…」と気づく飼い主さんも多く、悩みは深刻です。
このコラムでは、ドッグトレーナーとして15年以上にわたり、数多くの留守番吠えの相談を受けてきた私の視点から、原因と具体的な対策をわかりやすくご紹介します。
なぜ留守番中に物音で吠え続けるのか?そのメカニズム
まず知っておいていただきたいのは、**犬にとって留守番中の環境は「非常に敏感になる状態」**だということ。
特に飼い主がいない状況では、些細な物音が大きな不安や警戒の引き金になるのです。
吠える主な理由
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警戒心からの吠え(外の足音・ドアの音など)
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不安や孤独感によるストレス吠え
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刺激への過敏反応(バイクの音、インターホンなど)
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日頃から外の音に慣れていない
つまり、単に「吠える癖がある」というだけでなく、犬の心の状態や、留守番環境そのものが原因となっているケースが多いのです。
吠えるタイミングを知るのが第一歩:観察と記録のすすめ
問題解決の第一歩は、「何に対して、いつ吠えているか」を把握すること。
具体的には以下のような方法で確認しましょう。
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ペットカメラでの観察(リアルタイム or 録画)
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近所の方に「気になる時間帯」を聞いてみる
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帰宅後の様子から感情を読み取る(興奮、鳴き続ける、しっぽを振らない等)
これにより、「バイクが通る夕方に特に吠えている」「インターホン音でスイッチが入っている」など、吠えの引き金が明確になることも多いです。
対策①:環境を整えることで“音の刺激”をカット
留守中の物音に過剰反応する犬には、できる限り外部刺激を遮断する工夫が効果的です。
具体的な環境整備例
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窓を遮音カーテンで覆う
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玄関や窓際にクレートやハウスを設置し、安心できる空間を確保
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テレビやラジオを小さく流し、外音を目立たなくする
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遮音パネルやクッションで簡易防音対策
犬は「聞き慣れない音」や「突然の音」に特に敏感です。
音環境をコントロールするだけで、吠えの頻度がぐっと下がるケースもあります。
対策②:「音=怖くない」を教えるトレーニング
ただ単に音を遮断するだけでは、根本的な解決にはなりません。
最終的には「音に対して過敏にならない」「音がしても落ち着いていられる」状態を目指す必要があります。
音慣れトレーニングの進め方
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普段一緒にいる時に、小さな音を再生(YouTubeなどで犬用音慣れ動画も◎)
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音に反応せず落ち着いていればご褒美を与える
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徐々に音量や種類を変えながら、成功体験を積ませる
このとき大切なのは、“無理やり我慢させないこと”と“褒めるタイミング”。
犬は「怖い音がしても、いいことが起こる」という条件づけを通じて、少しずつ落ち着けるようになります。
対策③:お留守番そのものへの“安心感”を育てる
吠えの根本にあるのは、しばしば**「飼い主と離れる不安」や「一人でいる不安」**です。
つまり、お留守番に対する苦手意識を少しずつ解消していくことが大切です。
留守番トレーニングのコツ
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短時間の外出から始め、成功体験を積ませる(数分→10分→30分)
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出かける直前・帰宅時に過度な声かけをしない(興奮をあおらない)
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退屈しのぎの知育おもちゃやコングを使う
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落ち着ける香り(ラベンダーなど)や、安心感のあるタオルを置いておく
最初は「お留守番=嫌なことばかり」だった犬にとって、「一人でも平気」「静かに待てる」という経験を積み重ねることが非常に大切なのです。
対策④:インターホン・生活音への個別対応
物音の中でも特に刺激が強いのが「インターホン」。
これは、警戒心の強い犬にとって“最も吠えやすい音”です。
対処の具体例
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インターホン音に反応しても無視し、別の行動(マットで待つなど)を教える
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「ピンポン→おやつ」のように、ポジティブな印象に変える
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ドアの前に行く前に「座る」や「待て」を教え、行動を先取りして落ち着かせる
また、音が鳴った直後に飼い主がバタバタ動く癖があると、犬も一層興奮してしまいます。
インターホンや生活音のたびに冷静に行動する習慣も、犬には大きな影響を与えるのです。
吠えが長期化する前に…専門家に相談する選択肢も
もし、上記の対策を試しても「どうしても吠えが止まらない」「日に日に悪化している」ようであれば、無理に独力で解決しようとせず、プロの手を借りることをおすすめします。
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行動診断をしてもらい、ストレスや分離不安の有無をチェック
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家庭環境や犬の性格に合わせた個別トレーニングプランを立てる
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吠える理由が「健康問題」「聴覚の過敏症」などに起因する場合もある
犬が吠えてしまうのは、「悪い子だから」ではなく、「どうしたらいいかわからない」から。
そのサインを正しく読み取り、適切に対応してあげることが、飼い主としての大きな愛情表現なのです。
吠えるのは「不安の表現」。変えられるのは“今”から
物音に敏感に反応してしまう犬にとって、留守番は大きなチャレンジです。
でも、それは決して「どうにもならない問題」ではありません。
少しずつ環境を整え、愛犬の心を理解し、ポジティブな経験を重ねていけば、
「留守番中も安心して待てる犬」へと成長してくれます。
愛犬と、そしてご近所との心地よい関係のために。
今こそ、できる一歩から始めてみましょう。
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