「うちの犬、子どもだけ噛むんです…」に隠れた真実
家の中で一番甘えられる存在が、もしかしたら“子ども”なのかもしれません。
「遊んでいるときに、子どもだけ噛まれる」
「叱ってもすぐまた甘噛みを繰り返す」
「子どもが怖がって距離をとるようになってしまった」
こうした相談は、ドッグトレーナーとして15年以上現場に立つ中で本当によく耳にします。
特に子育てと犬育てを同時にしているご家庭では、犬の甘噛みに対して**「子どもにどう教えるか」「犬にどう伝えるか」**の両方が課題になります。
甘噛みは成長の一部であり、すぐに“悪”と決めつけるべきものではありません。
ただし、正しい方法で止めていかないと、将来的に本気噛みに移行することもあります。
このコラムでは、犬の甘噛みの理由を深く理解しつつ、**「子どもにもわかるルールの伝え方」**を含めて、優しくもしっかりとした対策を紹介します。
甘噛みの正体とは?――“遊び”と“伝えたい”の間にあるもの
まず押さえておきたいのは、「甘噛み=敵意」ではないということです。
とくに子犬や若い犬の場合、甘噛みには以下のような理由が隠れています。
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遊びの延長:「じゃれてるだけ」「楽しいからもっと構って」が背景に
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歯のむずがゆさ:乳歯から永久歯への生え変わり時期
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相手の反応を見る:「これやったらどうなる?」という試し行動
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ストレスの発散:散歩不足、留守番の長さ、人の接し方など
特に子どもに対しては、「声が高くリアクションが大きい=面白い!」と犬が覚えてしまいやすいのです。
なぜ“子どもだけ”甘噛みするのか?
ここに家庭犬ならではの心理があります。
h3:子どもは“対等”だと見られやすい
犬は本能的に、「自分より上か下か」を感じ取ります。
大人は落ち着いていて指示が明確でも、子どもは視線が低く、動きが早く、声も高い――つまり「同等か、下」と見なされがちなのです。
また、子どもは力加減が難しく、犬にとっても「予測しにくい存在」。
だからこそ、甘噛みという形で「自分の意思」を伝えようとすることがあります。
h3:「遊び」がエスカレートしやすい
子どもは楽しくてテンションが上がると、どんどん動きが大きくなります。
すると犬も一緒になって興奮し、興奮が頂点に達すると“軽くカプッ”という甘噛みが出る――
このパターンが非常に多く、子どもが驚いて「キャー!」と叫ぶと、犬は「楽しかった!」と誤解してしまうのです。
今日から始める!甘噛みのしつけステップ【子どもも一緒に】
h3:①まず“かまれて痛かった”を言葉で伝える
犬に「それはしてほしくない」という意思を伝える第一歩は、その瞬間に反応を返すこと。
かまれたらすぐに、
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「ダメ!」と短く低い声で
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あるいは「痛い!」と少し大きな声で
伝えましょう。子どもにも「噛まれたら笑わずに“痛い!”って言ってね」と教えておくと効果的です。
※ただし叩いたり、無理に押し返すのは逆効果です。
h3:②遊びをストップ、距離をとる
「噛んだら遊んでもらえない」と学習させるために、その場から静かに立ち去るのが効果的です。
子どもにも「噛まれたらすぐ離れること」を習慣にさせると、犬も徐々に学んでいきます。
大人が少し離れた場所から、「ちゃんと離れて偉いね」と子どもに声をかけてあげましょう。
h3:③噛まなかったときは思いきり褒める
犬が我慢できた瞬間こそ、しつけの最大のチャンスです。
たとえば:
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遊んでいても口を使わなかった
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我慢していた
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落ち着いて座っていた
そんな時には、ごほうびややさしい声かけを“その場で”与えることが重要です。
子どもにとっても「よく観察する」「よく褒める」練習になります。
注意!逆効果になるしつけパターン
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「噛んだら口をこじ開けて叱る」→恐怖で警戒心を育ててしまう
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「犬が怖いから子どもを近づけない」→信頼関係が築けず、甘噛みが長期化
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「子どもに全て任せる」→犬が混乱して主従が崩れる
しつけは、子どもと犬のどちらかだけに責任を負わせるものではなく、家族全体で取り組むもの。
親のフォローと、一貫性のあるルール作りが大きな支えになります。
“優しくもしっかりと”が伝わる家庭のしつけとは?
犬の甘噛みは、「やめてね」のメッセージと同時に、「そうしてくれたらうれしいな」の代替行動を教えていくことが重要です。
たとえば:
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「甘噛みしたら遊べない」→「座ったらまた遊べる」
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「興奮したら離れる」→「落ち着いたらまた近づく」
このように、“やってほしい行動”を具体的に示すことで、犬は迷いなく行動できます。
そして、その変化を子どもも見て、感じて、成長していくのです。
犬のしつけでお困りの方は「街のドッグトレーナー」にお気軽にご相談ください!