「おやつで釣るのはNG?」と悩むあなたへ。正しいおやつ活用で愛犬のしつけはもっと楽しくなる!

犬のしつけやトレーニングについて調べていると、よく目にする「ポジティブトレーニング」という言葉。
これは、褒めて伸ばすしつけ方法で、犬の行動を“叱る”のではなく、“良い行動を強化する”アプローチです。
中でも、おやつ(ご褒美)を使ったトレーニングは代表的で、最も犬に伝わりやすく、効果的な方法と言われています。

でも、実際にやってみるとこんな悩みが出てきませんか?

  • 「おやつがないと言うことを聞かなくなった」

  • 「あげすぎて太らせてしまいそう」

  • 「ご褒美をどのタイミングであげればいいの?」

この記事では、**ポジティブトレーニングにおける“おやつの正しい使い方”**について、プロのトレーナーとしての15年の経験を踏まえながら、わかりやすく解説していきます。


なぜ「おやつ」はしつけに効果的なのか?

おやつは、犬にとって非常に強力なモチベーションです。
特に、初めての行動を教えるときや、苦手なことにチャレンジするときには、**おやつが「やる気スイッチ」**になってくれます。

犬は私たちの言葉を完璧に理解しているわけではありません。
だからこそ、「これをしたら、いいことがある」と感じられることで、自発的に動く意欲が生まれるのです。

これは、子どもがシールやスタンプカードでお手伝いや宿題を頑張るのと似ていますね。


ポジティブトレーニングとは?叱らずに伝えるしつけの基本

ポジティブトレーニングとは、犬が望ましい行動をしたときに報酬(ご褒美)を与えて、その行動を強化していく方法です。

この考え方では、間違った行動に対して罰を与えるのではなく、正しい行動を「見つけて褒める」ことが軸になります。

たとえば、「吠えたら無視、静かになったらご褒美」
「飛びついたら背を向ける、座ったら褒める」といった対応がこれに当たります。


「おやつを使うと、言うことを聞かなくなる」は誤解

よくある誤解のひとつに、「おやつで釣るようなことをしていいのか?」という声があります。

これは大きな誤解で、実際には**「おやつがあるからこそ、行動を学びやすくなる」**のです。
そして、しっかりとしたステップを踏めば、おやつがなくても指示に従えるようになります。

むしろ、最初からおやつなしでトレーニングをする方が、犬にとっては「なぜこの行動をすべきなのか」が伝わらず、混乱しやすくなります。


成功の鍵は「タイミング」と「段階」

おやつを使ったトレーニングで大切なのは、「タイミング」と「報酬のフェードアウト(段階的減少)」です。

タイミングは「行動の直後」

犬にとって“行動と結果の関連付け”は、わずか1~2秒の間に起こったことしか記憶として結びつけにくいと言われています。

つまり、「おすわり」した後に、5秒経ってからおやつをあげても、犬は「なんでご褒美もらえたの?」と理解できません。
指示を出し、行動ができた“その瞬間”にご褒美を出すことが大切です。

おやつは徐々に減らしていく

最初は「行動=ご褒美」のルールを明確にしながら、次第におやつの頻度を落としていきましょう。
たとえば…

  • 毎回あげていたものを、2回に1回、3回に1回と間引いていく

  • 成功した中でも特に“素早く・完璧に”できたときだけご褒美をあげる

このように段階を踏むことで、ご褒美がなくても行動が定着していきます。


トレーナー直伝!おやつ活用のコツ5選

ここからは、現場で実際に効果があったおやつの活用法を5つ、ご紹介します。

1. おやつは小さくカットして使う

トレーニング中は何度もおやつを与えるため、一口サイズのごく小さなおやつを使うのがおすすめです。
ドライフードを少し取り分けて使うのも効果的ですし、手作りならササミや焼き野菜を細かくしたものも◎。

1回で満腹にさせるのではなく、「回数を稼ぐ」ことがトレーニングには重要です。


2. 「特別なおやつ」を使い分ける

日常のおやつと、トレーニングのご褒美は分けておきましょう。
特に、外でのトレーニングや苦手克服のときには、“超特別”なご褒美を用意してあげると効果的。

たとえば:

  • チーズやレバー、ササミジャーキーなど

  • 他ではもらえない香り高く美味しいもの

「このご褒美がもらえるなら、ちょっと頑張ってみようかな」と思ってもらえる仕掛けが大事です。


3. ご褒美のタイミングで「マーカー(合図)」を使う

クリック音(クリッカー)や、「よし」「いい子」などの一貫した言葉を、ご褒美を与える直前に言うようにすると、行動と報酬の関連づけが強化されます。

これは「マーカー」と呼ばれ、正しい行動を瞬時に伝える合図として、非常に有効です。


4. ご褒美は「食べ物」だけではない

おやつ以外にも、遊び・褒め言葉・撫でることなども立派な報酬になります。
食べ物に頼りすぎず、犬が喜ぶ他の方法も見つけておくと、幅広い場面で応用が利きます。


5. 失敗しても叱らない。正解を「作って褒める」

もし失敗してしまっても、叱らないでください。
犬は「正解が何か」を探しているだけなので、導いてあげることが一番の近道です。

例えば「おすわり」を教えるときに、腰を軽く押して誘導し、できたらすぐ褒める、という形です。


よくあるQ&A:おやつ活用に関する悩み解決

Q. おやつをあげすぎて太ってしまいそう…

→食事と一緒に管理しましょう。1日の摂取カロリーの10%以内に抑えるのが目安。
フードからトレーニング用に取り分けておけば、おやつの量も安心です。

Q. 家ではできるのに、外ではできません

→外では刺激が多く、集中が途切れやすくなります。
そんなときこそ、「特別なおやつ」でモチベーションをキープするのがコツです。


最後に:ポジティブトレーニングの本質は「関係を育むこと」

おやつは単なる“ご褒美”ではありません。
それは、あなたと愛犬の信頼関係を深め、コミュニケーションをより円滑にするためのツールです。

叱って直すのではなく、正しい行動を一緒に探し、喜び合える関係を築くことがポジティブトレーニングの本質です。

「うちの子、できた!」
その小さな成功の積み重ねが、やがて大きな信頼へとつながっていくでしょう。


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動物取扱業 登録番号
訓 練:E0202047
登録年月日 平成28年4月6日
有効期限  令和8年4月5日